ネット検索やSNSでは「杉田水脈 落選 理由」というワードが頻繁に飛び交いますが、政治ジャーナリズムの正確な事実関係として押さえておくべきは、彼女が「投開票で落選したのではなく、公示直前に出馬を断念(比例辞退)した」という点です。
2024年10月の衆院選直前、自民党の石破茂執行部は派閥の政治資金パーティー収入不記載事件への対応として、厳しい公認基準を打ち出しました。処分を受けた議員に対して小選挙区と比例代表の重複立候補を認めず、処分内容や説明責任の度合いに応じて非公認とする方針を明言したのです。
杉田氏は清和政策研究会(旧安倍派)に所属し、5年間で計1,564万円の不記載があったとして、2024年4月に党から「党役職停止6カ月」の処分を受けていました。小選挙区の地盤を持たず、比例代表単独で処遇されてきた杉田氏にとって、比例名簿への登載見送りは「出馬の道そのものが絶たれる」ことを意味していました。
執行部から比例単独での非公認方針が伝達される中、杉田氏は自民党本部での面会後、自ら比例名簿への登載申請を取り下げる形で「比例辞退」を発表。実質的に議席を手放すこととなりました。当時、記者団の前に現れた杉田氏は厳しい表情を崩さず、「党の決定を受け入れ、一から出直す」旨の声明を残し、無所属での小選挙区強行出馬も選ばずに戦線離脱を決断したのです。