近年、精神医療の現場で大きな注目を集めているのが発達障害の女性における特徴の違いと、診断閾値には達しない「グレーゾーン」の存在です。幼少期に男児ほど目立つ問題行動を起こさないため、大人になって社会に出るまで見過ごされるケースが後を絶ちません。
女性のADHDは、目に見える多動よりも「頭の中の多動(思考が止まらない)」や「過集中と極度の疲弊」として現れることが多く、ASDの女性は周囲の同年代を観察して言動を徹底的に模倣する「カモフラージュ(過剰適応)」を行う傾向が顕著です。その結果、表面的には社会生活をこなしているように見えても、帰宅後に燃え尽きて家事が一切できなくなったり、摂食障害や自律神経失調症を発症したりします。
ADHD・ASDの簡易特徴チェックリスト
- ADHD傾向が強いサイン:締め切り直前にならないとエンジンがかからない/スケジュール帳を書いてもその存在を忘れる/ケアレスミスが多く二重チェックをすり抜ける/刺激がないと激しい眠気に襲われる
- ASD傾向が強いサイン:予定外の変更が入ると頭が真っ白になりフリーズする/雑談や世間話で何を話せばいいか分からない/特定の音・光・肌触りに対する過敏さがある/マニュアルがない業務に極度の恐怖を感じる
- グレーゾーンのサイン:知能が高く工夫で何とかカバーしてきたが、管理職昇進や子育てなどの環境変化で一気にキャパシティを超えた