ファンの間で長年議論の的となっている「作中にボーちゃんの母親が登場したことがあるのか」という疑問に対し、原作コミックスは明確な回答を残しています。結論から言えば、原作単行本第10巻に収録されたエピソードにおいて、ボーちゃんの母親の後ろ姿がはっきりと描写されています。
該当の回では、しんのすけ、風間くん、ネネちゃん、マサオくんの4人が「そういえば、ボーちゃんのお母さんを見たことがない」と疑問を抱き、幼稚園のお迎え時にボーちゃんの母親の正体を見届けようと尾行を試みます。作中では、ボーちゃんが遠くから歩いてきた女性に対して「あ、お母さん」と呼びかけ、手を振るシーンが描かれました。
そのコマに描かれた母親の風貌は、パーマのかかった落ち着いたヘアスタイルに一般的な婦人服を身にまとった大人の女性でした。しかし、振り返る直前の角度や絶妙な構図の切り替えによって、読者にボーちゃんのママの顔が明かされることはありませんでした。子どもたちも結局その素顔を拝むことができず、読者に対しても「普通の大人の女性の後ろ姿」という最小限の情報だけを残して幕を閉じています。
一方で、テレビシリーズにおけるボーちゃんのママのアニメ登場回を探しても、該当するエピソードは1話たりとも存在しません。アニメ版では原作第10巻の該当エピソードが映像化されなかったため、アニメの歴史上においてボーちゃんのママの声優がキャスティングされた実績も皆無です。つまり、原作にわずか数コマの後ろ姿が残されているのみで、動く姿や肉声は完全に未公開のまま保たれています。