ハヤブサが記録するスピードについて、一般には「時速300km以上」と語られる場面が多く見られます。しかし、公式な科学測定下で叩き出されたハヤブサの急降下最高速度は、その水準を遥かに凌ぐ時速389.5km(約242mph)という数値を叩き出しています。
この数値は、米国のスカイダイバー兼猛禽類研究者であるケン・フランクリン氏が主導した測定実験によって、ハヤブサの急降下ギネス記録として正式に認定されたものです。飼育下で信頼関係を築いたハヤブサ「フレイジ(Frightful)」に極小の気圧高度計とGPSコンピューターを装着し、高度4,000メートル以上の航空機から人間とともに降下させた際、完全に翼を畳み流線型となったダイブで時速390km近くに到達した事実が記録されました。
東北新幹線「E5系・H5系」の営業最高速度が時速320kmであることを踏まえると、ハヤブサは生身の体一つで日本の最速列車を70km以上も上回る速度域へと突入している計算になります。野生下における通常の狩りでは、高度数百メートルから緩やかな角度で飛び込むため時速200km〜320km前後の速度域が多用されますが、重力加速度を限界まで引き出せる条件下では、時速390kmという航空機レベルの超高速領域へ到達できる生体ポテンシャルを秘めています。