種芋から勢いよく伸びたつるが長さ25〜30cm、本葉が7〜8枚に展開したタイミングが苗取りのベストステージです。ここでの苗取りのコツと増やし方として、種芋の表面ギリギリから切り離すのではなく、基部の節を1〜2節残してハサミでカットします。残した節から再び2番苗、3番苗が次々と萌芽し、1本の種芋から継続して大量のつるを収穫できます。
切り取った苗をそのまま本畑に植える前に、絶対に怠ってはならない工程が切り苗の消毒方法です。近年のサツマイモ栽培において最大の脅威となっているのが、土壌や苗を介して感染し収穫皆無をもたらす「サツマイモ基腐病」や「黒斑病」です。自給栽培であっても感染苗を畑に持ち込むと土壌が汚染され、数年間にわたり栽培不能に陥るリスクがあります。
現場における病気予防とベンレート水和剤の運用は、確実な防除ラインとして農林水産省等の指導指針でも推奨されています。希釈規定に従いベンレート水和剤の500〜1,000倍液を作り、切り苗の基部を30分〜1時間程度浸漬処理します。無農薬にこだわる場合は、47〜48℃の温湯に40分間浸す温湯消毒も有効な代替策となります。消毒を施した苗は、日陰の涼しい場所で1〜2日間静置し、切り口を乾燥(キュアリング)させてから畑へ植え付けます。