イオン海老名に閉店・建て替えの噂?老舗モールの現在と再開発の真相

イオン海老名に閉店・建て替えの噂?老舗モールの現在と再開発の真相

イオン海老名に閉店・建て替えの噂?老舗モールの現在と再開発の真相とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

イオン海老名ショッピングセンターを語る上で欠かせないのが、海老名サティ歴史経緯とその文化的功績です。当施設は1979年11月に「ニチイ海老名ショッピングデパート」として産声を上げました。その後、マイカルグループの業態転換戦略に伴い、1993年に「海老名サティ」へとリニューアルオープン。この時、日本中を驚かせるエポックメイキングな出来事が起こります。

それが、アメリカのタイム・ワーナーとマイカルの合弁によって誕生した「ワーナー・マイカル・シネマズ海老名(現・イオンシネマ海老名)」のオープンです。1つの施設内に複数のスクリーンと専用コンセッション(売店)、大型駐車場を備えた本格的なマルチプレックス(シネマコンプレックス)は日本国内で初の事例でした。映画界のパラダイムシフトは、まさにこの海老名の地から始まったのです。

特筆すべきは、同館の「7番スクリーン」の存在です。世界水準の音響基準をクリアした「THX認定」を誇り、名音響監督や映画ファンから「日本で最も自然で立体的な音が聴ける劇場」として長年愛されてきました。当時の特番インタビューや劇場の記念誌において、音響技師が「単に音を大きくするのではなく、制作者が意図した空間の静寂と微小音まで忠実に再現する設計を貫いた」と語っていた通り、現在も映画マニアの間では「遠征してでも海老名の7番で鑑賞する」という熱狂的なファンが存在します。

マイカルの経営統合を経て2011年に「イオン海老名店」へと改称された後も、日本の映画興行史を塗り替えた誇りは今なおこの建物に息づいています。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。