どれほど警戒していても、不意の遭遇をゼロにはできません。熊との距離に応じた冷静な判断が生死を分けます。
【遠距離(50m以上):熊がこちらに気づいていない場合】
大声を上げたり写真を撮ろうとせず、静かにその場を離れてください。風向きを意識しながら、熊の視界に入らないよう後退します。
【中距離(20〜50m):熊がこちらに気づいている場合】
決して背中を向けて走って逃げてはいけません。野生動物は逃げるものを追う本能(最高時速40〜50km)を持っています。熊を視界に捉えたまま、両手を静かに広げて人間であることをアピールし、ゆっくりと後退して距離を広げます。
【至近距離(20m未満):突進や攻撃の気配がある場合】
熊撃退スプレーを構え、顔面(目や鼻)をめがけて全量噴射します。有効射程は約4〜5メートルです。スプレーがない場合や急襲された際は、うつ伏せになって首の後ろで両手を組み、ザックで背中を守りながら頭部・頸動脈・腹部をガードする「防御姿勢(トータスシェルポジション)」を取り、致命傷を防ぎます。