市民や利用者が日常的に感じている評価はどうなのか。地域コミュニティの口コミや利用者の現場証言を集約すると、昭和53年(1978年)開館という歴史ある建物ならではの長所と短所が明確に浮かび上がってきます。
ポジティブな評価として圧倒的に多いのは、「圧倒的な郷土資料の蓄積と専門書の深さ」です。新設された新興エリアの分館がファミリー層向けの児童書や話題本に注力しているのに対し、中央図書館は流山の歴史、白みりんの醸造史、新選組ゆかりの史料、地方行政資料など、他館では閲覧できない重厚なコレクションを誇ります。「本格的な調査や論文作成、歴史探訪の拠点としては中央図書館一択」というシニア層や研究者の根強い支持があります。
一方で、手厳しいリアルな声として目立つのがアクセスの勾配と建物の経年劣化です。最寄り駅である流鉄流山線の「流山駅」からは徒歩約8分程度ですが、途中に標高差のある坂道が存在します。「夏場や雨の日に徒歩で登るのはやや骨が折れる」という意見や、「つくばエクスプレス沿線(おおたかの森周辺)からだと、車がないと行きづらい」という距離感のギャップを指摘する声が少なくありません。館内もリニューアルによって照明のLED化や一部トイレの改修、空調設備のメンテナンスは進められているものの、最新の大型商業施設ライクな図書館と比べると、やや手狭で年季を感じさせる空間設計であることは否めません。