筆者自身も撮影機材を背負い、湿り気を含んだ黒土を踏みしめながら現地へと向かった。頭上を覆う巨大な杉の木々が光を遮り、進むにつれて空気がひんやりと肌を刺す。
滝の手前数十メートルに差し掛かると、地響きのような水鳴が鼓膜を揺らす。視界が開けた瞬間、圧倒的な水圧が引き起こす風と強烈な飛沫が全身を襲った。水面から立ち上る霧の中に現れたのは、人工物の気配を一切拒絶したかのような純粋なる大自然。レンズを向ける指先が冷たさで痺れるほどの迫力であり、数々のクリエイターがこの水柱に魅了される理由を嫌というほど痛感させられた。