メディアミックスごとに異なる輝きを放つキャスティングも、本作が長く語り継がれる大きな要因です。実写映画、テレビドラマ、劇場アニメそれぞれの布陣と、出演者たちの足跡を振り返ります。
1998年公開の実写映画版では、当時ほぼ無名だった田中麗奈がオーディションで主役の悦ネエ役に大抜擢されました。瑞々しくも芯の強い演技は日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ数々の映画賞を総なめにし、彼女の一躍スターダムへと駆け上がる契機となりました。現在も日本を代表する実力派女優として、映画や舞台で重厚な存在感を示し続けています。
2005年のテレビドラマ版では、主演の篠村悦子役を鈴木杏、幼馴染の関野ヒバリ役を相武紗季が好演。さらに男子ボート部の中田三郎役を錦戸亮が演じるなど、当時の若手トップスターが集結しました。鈴木杏はその後も演劇界の最高峰である読売演劇大賞の大賞を受賞するなど日本屈指の舞台女優として活躍し、相武紗季も幅広い映像作品で大人の魅力を発揮しています。
そして劇場アニメーション版では、現代の声優界を牽引する豪華キャストが集結しました。主人公・村上悦子役を雨宮天、悦子をボートの世界へ引き込む佐伯姫役を伊藤美来が務め、高橋李依、鬼頭明里、長谷川育美といった主役級の声優陣がチームメイトを熱演。繊細な息遣いや競技中の緊迫感をリアルに表現し、アニメファンのみならず原作ファンからも絶賛を浴びました。