東京外国為替市場動向を振り返ると、午前9時55分の仲値公示にかけては本邦実需勢(輸入企業など)のドル買い観測が根強く、下値では手堅い買い支えが確認されました。しかし、154円台半ばに差し掛かると、輸出企業のドル売りオーダーと個人の利食い注文が厚く並び、上値を重くする展開が定着しています。
大手邦銀の元チーフディーラーは取材に対し、「スクリーン上のレートは静かに見えても、インターバンク市場の板は非常に薄い。実需の買いが一巡した後に投機筋が仕掛け的な売りを出せば、50銭程度の下落は数秒で起きる状況だ」と語っています。また、SNSや個人投資家コミュニティの動向を分析すると、高値圏での「逆張りショート(売り)」が積み上がっており、踏み上げ(ロスカットを巻き込んだ急伸)を狙う海外ファンドの仕掛け的な買いと、当局の介入を恐れる警戒感が真っ向から対立しています。
これから迎えるニューヨーク為替市場見通しにおいては、ロンドン市場の引け(日本時間24時〜25時)前後に発生するロンドン・フィキシング前後の資金フローが大きな波乱要因となります。欧州勢のポジション手仕舞いと米機関投資家のリバランスが重なる時間帯は、指標発表がなくても突如として大きなトレンドが発生しやすいため、細心の注意が必要です。