音楽ジャンルとしての邦ロックの定義は、単に「日本(邦楽)のロック」という直訳にとどまりません。日本のポピュラー音楽史において、1990年代に確立された「J-ROCK(主にヴィジュアル系やハードロック、ビーイング系など)」という商業的呼称に対し、2000年代以降のオルタナティブ・ロックやインディーズカルチャーを源流とする独自のバンド音楽群を総称して「邦ロック」と呼ぶのが現在の一般的な共通認識です。
では、J-POPとJ-ROCK(邦ロック)の違いはどこにあるのでしょうか。音楽理論的な境界線以上に、その「成立構造」と「表現動機」に本質的な違いが存在します。
J-POPが「マスに向けた心地よい大衆音楽」を目指すのに対し、邦ロックは「バンドメンバーのパーソナルな叫びや物語」を提示します。泥臭い下積みやメンバー間の関係性、ステージ上の汗や息遣いそのものがコンテンツとして熱狂を生んでいるのです。