日本全国の約1300か所に展開されている地域気象観測システム(アメダス)は、降水量や風向・風速、日照時間とともに、地表付近の精密な大気状態を休むことなく記録し続けている。観測機器が設置されているのは、日通りの良い芝生の上、地上1.5メートルの標準的な環境だ。しかし、私たちが日々歩く舗装道路や、ビル風が吹き抜ける駅前の体感環境は、この標準値とは大きく異なる。
風が吹き抜ければ熱は急速に奪われ、冬場や季節の変わり目には観測値より数度低く感じられる。反対に、湿度が高まる時期には汗の蒸発が妨げられ、実際の測定値以上の重苦しい熱気が身体にまとわりつく。アメダスの速報値を確認する際は、数値そのものに加えて「風速」と「湿度」の掛け合わせに目を凝らすことが不可欠だ。