悲壮感漂う名シーンでありながら、なぜ「止まるんじゃねぇぞ」はこれほどまでにネタ化され、代表的なミームとなったのでしょうか。その背景には、いくつかの構造的な要因が存在します。
第一に、巨大ロボットアニメの主役級キャラクターが「市街地でのヒットマンによる暗殺」という唐突な形で命を落としたという展開のインパクトです。第二に、致命傷を負いながらも長文の演説を語り、ポーズを決めて倒れるという歌舞伎の見得を切るようなケレン味溢れる演出が、ネットユーザーの創作意欲を刺激しました。
ニコニコ動画やYouTube、SNSを中心に、キャラクターが倒れる瞬間に『フリージア』のイントロを重ねるパロディ動画(通称「希望の花」MAD)が爆発的に流行。単なる嘲笑にとどまらず、逆境に立ち向かうあらゆる場面で使われる「前進を促すポジティブな掛け声」としても機能する二面性を獲得し、放送から年数が経過した現在も広く愛されるネットカルチャーの金字塔となりました。