歌丸師匠の闘病は、亡くなる直前だけでなく十数年に及ぶ長い戦いでした。2000年代後半から持病の腰痛や椎間板ヘルニアの手術をはじめ、呼吸器系のトラブルが頻発するようになります。
特に2014年以降は、肺気腫の悪化に伴う肺炎や無気肺、さらには腸閉塞(イレウス)などを併発し、毎年のように緊急入院と退院を繰り返していました。当時の病歴を振り返ると、まさに満身創痍という言葉が生ぬるいほどの負担が小さな体にのしかかっていました。
それでも、落語芸術協会 会長としての重責を果たしながら、退院するたびに「待たせたね」と笑顔で寄席へ復帰。医師や周囲の制止を振り切るようにして舞台へ戻る姿は、関係者を驚嘆させ続けました。