「急に休まれたせいで店が開けられなかった。損害賠償を請求する」と脅す店長や管理者は少なくない。だが、現実の裁判例や法律の解釈において、通常の体調不良による欠勤で労働者が店側の営業損失を全額補償させられるようなケースはまず存在しない。労働契約法に照らしても、労働者は契約された時間に従事する義務を負うのみであり、不測の事態における事業リスクまで背負う必要はないからだ。
さらに、シフト変更や欠勤の申し出に対して威圧的な言葉を浴びせたり、代役探しを執拗に強制したりする行為は、職場におけるパワーハラスメントに該当する恐れがある。店側が不用意に強い圧力をかけることは、労働者側からの慰謝料請求や行政指導のリスクを自ら招く結果となり兼ねない。店側の「脅し」に屈して無茶な代役探しに奔走する必要は全くないのだ。