本作の原点は、1986年に集英社が発行する少女漫画雑誌『りぼん』で連載を開始したことに遡る。当時の王道であったロマンス中心の少女漫画の世界に、シュールなギャグと私小説的な日常を融合させた作風は、出版界に鮮烈な衝撃を与えた。
1990年にフジテレビジョン系列で放送が開始され、日本アニメーションが手掛けたアニメ版は瞬く間に社会現象へと発展。子ども向けアニメの枠を超え、家族全員で楽しめる日常系コメディの金字塔として、日曜夜のライフスタイルそのものを塗り替えた。
原作漫画が持つ文学的なペーソスと、アニメーションがもたらしたポップな親しみやすさが見事に融合した結果、さくら家の物語は世代や性別を問わず愛される不朽のコンテンツとなった。