彼の創り出すサウンドの根底には、色濃いグラムロックの遺伝子が流れている。デヴィッド・ボウイやT・レックスが体現した耽美的かつ演劇的なロックスタイルは、彼のビジュアルやステージングに決定的な影響を与えた。華やかさの裏にある退廃的な空気感こそが、彼の表現の核だ。
一方で、90年代のオルタナティヴ・ロックが持つ歪んだギターサウンドや歪曲した叙情性も深く息づく。文学的な日本語詩を過激なノイズに乗せる手法は、歌謡曲の情緒と洋楽ロックの破壊力を高次元で融合させたものだ。脈々と受け継がれてきたロックの歴史を貪欲に吸収し、自身の血肉へと昇華させる手腕に狂いはない。