インターネット発の楽曲がバズを起こすたび、常に付きまとっていたのが「スタジオで緻密にピッチ補正されたデジタル処理の産物ではないか」という無粋な懐疑論だった。しかし、yamaはその偏見を一瞬で粉砕する。白い空間にマイクが一本だけ置かれた『THE FIRST TAKE』への出演である。
トレードマークのマスクと深く被ったフードで素顔を覆いながらも、マイクの前に立ったyamaから放たれたのは、息をのむほど正確で、かつ感情が迸る生々しい歌声だった。テイクを重ねられない極限の緊張感のなか、音源以上のダイナミズムと切実さを持って響き渡ったパフォーマンスは、世界中の音楽ファンを瞠目させた。画面越しに伝わる微かな息遣いと圧倒的な歌唱力。これによって、一過性のネットブームという枠組みは完全に払拭され、yamaという唯一無二の表現者が本格的に認知される決定打となった。