田中あいみの名前を決定づけた作品といえば、間違いなく『干物妹!うまるちゃん』だろう。容姿端麗・文武両道の「表うまる」と、家でグータラ過ごす二頭身の「裏うまる」という、極端なギャップを持つヒロイン・土間うまるを一人で演じ分けた衝撃は、当時のアニメ界を大きく揺らした。
声調を一瞬で切り替える高速の演じ分けは、単なる器用さにとどまらない。コミカルな場面での破天荒な可愛らしさと、ふと見せる妹としての健気さ。この多層的な感情をシームレスに表現する高い演技力こそが、作品を社会現象へと押し上げた原動力だった。音響監督をはじめとする制作者たちも、彼女の即興性と鋭い感性を絶賛している。