クワガタのメス見分け方完全攻略|アゴ・背中・脚で見抜くプロの判別術

クワガタのメス見分け方完全攻略|アゴ・背中・脚で見抜くプロの判別術

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昆虫ショップやブリード現場、あるいは灯火総力戦で遭遇する花形3種──オオクワガタ、ノコギリクワガタ、ミヤマクワガタのメスは、それぞれ極めて明瞭なアイコンを持っています。

天然記念物クラスの希少種であるオオクワガタのメス見分け方において、最大の武器となるのは背中の中央部に走る「彫刻のような縦スジ」です。オオクワガタのメスの上翅には、深く規則正しい点刻列(明瞭なスジ)がくっきりと刻まれており、漆を塗ったような圧倒的な黒光りと重厚感があります。さらに、前胸背板の中央に浅い縦の凹み溝が刻まれているのもオオクワガタ特有の特徴です。大型のコクワガタやヒラタクワガタと並べると、横幅の太さと胸部の厚みがまるで装甲車のようです。

次に、夏の灯火採集で最もよく飛来するノコギリクワガタのメスの特徴は、「卵型の丸っこいシルエット」と「赤褐色の光沢」です。背中はスジがなくツルツルとしており、ニスを塗った家具のような艶やかな光沢を放ちます。体色も真っ黒な個体から赤茶色の個体まで幅広く、腹面をひっくり返すと胸部や腹部、脚の付け根が綺麗な赤褐色に染まっています。アゴは細く、先端に向かってスッと直線的に尖るため、精悍な顔つきをしています。

標高の高い山地や冷涼な気候を好むミヤマクワガタのメス判別方法は、光沢の有無と「毛」です。ミヤマクワガタのメスは全身が金色から灰褐色の細かな微毛(産毛)に覆われており、黒褐色というよりはベルベットのような独特の渋い色合いをしています。また、オスの特徴である頭部後方の冠状突起(耳状突起)の名残が、メスの頭部側面にも稜線としてハッキリと現れます。さらに決定的な証拠として、脚の腿節(脚の付け根近く)の内側に黄色〜オレンジ色の斑紋があります。この黄斑はミヤマクワガタ特有のものであり、体表の毛が擦れて消えてしまった老齢個体であっても瞬時に特定できる絶対の識別点です。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。