どれほど遮光性の高い傘を差していても、「なぜか顔が火照る」「目元がジリジリと日焼けする」と感じた経験はないでしょうか。その元凶こそが、地面からの反射光です。
環境省の紫外線環境保健マニュアル等の調査でも示されている通り、アスファルト舗装路面からは約10%、白っぽいコンクリートや砂浜では約20〜25%もの紫外線や可視光線が上に向かって跳ね返っています。開いた日傘は、頭上を覆うドーム型の形状をしています。ここで決定的な役割を果たすのが傘の「裏側の色」です。
もし日傘の内側が白や明るいパステルカラー、あるいは光沢のあるシルバーだった場合、地面から突き上げてきた照り返し光が傘の内面で鏡のように反射を繰り返し、パラボラアンテナの原理で傘の下にいる人の顔面や首元へと集中的に降り注ぐ現象が起きます。これでは、まるで自らレフ板を構えて紫外線を顔にかき集めているような状態になりかねません。
これこそが、近年開発された機能性日傘において日傘の内側が黒い理由に他なりません。内側を光を反射しないマットな黒に設定することで、地面から飛び込んできた照り返し光を生地の裏面が瞬時に100%吸収し、顔への二次反射を完全に断ち切ります。上からの太陽光を白や明るい色で跳ね返し、下からの乱反射を黒で吸収する——この「外側が白系・内側が黒」のバイカラー構造こそが、光学理論上もっとも合理的な地面からの照り返し対策であり、プロが口を揃えて推奨する最強の構成です。