初期の粉瘤は赤みや痛みがほとんどないため、白ニキビや毛嚢炎と誤認されがちです。しかし、この二つは発生原因も構造も全く異なります。
見分けるための最大のポイントは、しこりの中央にある小さな黒点(開口部・へそ)の有無です。粉瘤の多くは、皮膚表面と袋がつながる開口部を持っています。ここから内容物が空気に触れて酸化すると黒い点として視認できるようになります。また、指で触れた際に皮下の硬いパウチが動くような感触がある点も粉瘤特有の触感です。
さらに決定的な違いが、内容物の臭気と増殖性です。ニキビは毛包内のアクネ菌の増殖による一時的な炎症であり、数日から数週間で沈静化します。対して粉瘤は、袋の中に長年かけて蓄積された角質と皮脂が凝縮しているため、圧迫されて中身が出ると銀杏やチーズが腐敗したような強い悪臭を放ちます。放置しても自然に消失することはなく、数ミリから数センチへと年単位で巨大化していくのが特徴です。