心配事の9割は起こらない?科学的根拠と心を劇的に軽くする実践心理術

心配事の9割は起こらない?科学的根拠と心を劇的に軽くする実践心理術

心配事の9割は起こらない?科学的根拠と心を劇的に軽くする実践心理術の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

「心配事の9割は起こらない」という命題を、実験心理学のフィールドで真っ向から検証した象徴的なデータが存在します。その筆頭が、米ペンシルベニア大学のトマス・ボスコヴェック(Thomas Borkovec)教授らが行った全般性不安障害(GAD)に関する追跡研究、そして認知行動療法の世界的権威であるロバート・L・リーヒ(Robert L. Leahy)博士が主導した臨床調査です。

研究チームは、被験者たちに「日々抱いている具体的な心配事」を日記形式で詳細に記録させ、それが一定期間後に実際に現実化したかどうかを徹底的に追跡調査しました。その結果、判明した数値は人々の直感を根底から覆すものでした。

項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価全く起こらなかった不安約85%(ボスコヴェックらの調査)体感では50%程度と予想されがち心配事の大部分は脳内シミュレーションの暴走による完全な幻影。現実に発生した事象の内訳発生した15%のうち約79%は自力で適切に対処可能だった「起きたら破滅する」という極端な思考起きたとしても、人間には事態を乗り越える適応力が十分に備わっている。不可避かつ致命的な破滅全体のわずか約3%未満致命傷になると恐れられる割合が高い自力で制御不能な最悪の結末は、統計上ほぼ発生しないレアケース。進化心理学的メカニズムネガティビティ・バイアス(生存確率を高める本能)ポジティブ志向が正常とされる風潮猛獣から身を守るための太古の警報システムが過剰作動している状態。

リーヒ博士の分析によると、被験者が恐れていた事態が仮に現実化したとしても、その大半は「予想していたよりも遥かに軽い影響」で済み、事前の準備や周囲の助けによって難なく解決されていました。つまり、「自力ではどうにもならない致命的な災厄」が的中する確率は、統計的に見ればわずか3%前後に過ぎないのです。書籍の「9割」という表現は誇張ではなく、心理学と統計学の観点からも極めて整合性の高い数値と言えます。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。