リトグリの歴史を語る上で避けて通れないのが、圧倒的な存在感を放っていた初期メンバー3名の脱退です。表層的な噂の裏にあった当時の病状や音楽的葛藤、そして彼女たちが選んだ現在の道筋を紐解きます。
麻珠(荒井麻珠)|ソロシンガーとしての自己表現を求めて
グループ初期のメインボーカルの一角として活躍した麻珠は、2017年4月に活動休止を発表し、同年6月にグループを正式脱退しました。脱退理由については「自身の音楽を深く追求したい」「1人のシンガーとしての可能性を試したい」という前向きな意志による契約終了でした。その後、充電期間を経てソロメジャーデビューを果たし、現在も精力的なライブツアーや楽曲リリースを展開し、独自の音楽世界を確立しています。
芹奈(長谷川芹奈)|心身の不調と向き合い、自立した表現者へ
エモーショナルな歌唱スタイルと卓越したステージングでグループの顔であった芹奈は、2020年12月に体調不良のため休養入り。その後、自身が双極性障害およびADHD(注意欠如・多動症)であることを公表しました。治療を続けながら一度はステージに復帰したものの、ハードなグループ活動の継続が困難となり、2022年7月24日をもってリトグリを卒業しました。現在は自身のペースを守りながら、表現活動やメッセージ発信、アート・ファッション分野への参画など、自分らしい生き方を体現しています。
manaka(福本まなか)|突発性難聴の発症と「cat march」としての再起
最年少メンバーでありながら、ソウルフルなボーカルと作詞作曲能力でグループの音楽性を牽引していたmanaka。彼女を襲ったのは2022年3月に発症した突発性難聴でした。耳の治療と休養に専念するため活動を休止し、芹奈と同日の2022年7月にグループを卒業。その後、聴力の回復と並行して個人プロジェクト「cat march」を立ち上げ、ビートメイキングやオルタナティブな楽曲制作など、自律的なクリエイターとしての活動を継続しています。