長年、ゲネプロは演出家やスポンサー、舞台監督などの関係者のみが立ち入る「完全な聖域」とされてきました。しかし現在のエンタメシーンでは、プロモーション戦略の一環として外部へ開放されるケースが定着しています。
最も一般的なのが、新聞社やWebメディア、テレビ局の芸能デスクを招いて行われる「公開ゲネプロ(プレスコール)」です。初日公演の開演数時間前にゲネプロを行い、その場でスチール撮影や囲み取材を実施。初日の幕が上がる直前、あるいは翌朝の情報番組やネットニュースで一斉に舞台写真付きの劇評を報道させることで、当日券の販売促進やSNS上でのバズを狙います。
さらに注目すべきは、ファンクラブ会員や公式アンバサダーを対象とした「ゲネプロ招待キャンペーン」の広がりです。関係者席の一部をファンに開放し、世界最速で作品を鑑賞できるプレミアム体験を提供することで、熱狂的な口コミの拡散を促すマーケティング手法が多くの興行で採用されています。ただし、公開ゲネプロに当選した一般観客には厳格な守秘義務や「終演後までSNS投稿禁止」といったプロモーション統制が敷かれるのが通例です。