ワンオクをめぐっては、インターネット上や一部の往年のロックファンの間で「海外進出してから洋楽ポップス化してロックじゃなくなった」「昔の激しいエモサウンドを捨ててしまった」という批判的な声が散見されます。しかし、この言説には構造的な誤解が含まれています。
第一に、海外のメインストリーム・ロックシーン自体が2010年代以降、ヒップホップやEDMの台頭によって大きくサウンドの更新を迫られていました。ワンオクが『Ambitions』や『Eye of the Storm』でエレクトロやポッププロデューサーとの共作に踏み切ったのは、「日本のガラパゴス化したロックの文脈」から脱却し、グラミー賞基準のグローバルチャートで戦うための必然的な音楽的挑戦でした。
第二に、彼らはポップ化で終わるのではなく、『Luxury Disease』において、グリーン・デイやマイ・ケミカル・ロマンスを手掛けた世界的名匠ロブ・カヴァロを招聘し、本場アメリカのクラシック・ロックの手法を用いて「ロックバンドのダイナミズム」へと回帰しています。つまり、彼らは変わってしまったのではなく、「世界の頂点に立つために必要なサウンドの拡張と再構築」を段階的に実行してきたに過ぎません。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
リスナーの音楽的な好みによって、最初に手に取るべき作品やアプローチは明確に異なります。
【ワンオクを強くおすすめできる人】
- 圧倒的な歌唱力とハイトーンボイスを堪能したい人:Takaの正確無比なピッチ、エモーショナルなシャウト、英語の発音の美しさは世界トップクラスです。
- 壮大なスタジアムアンセムで高揚感を味わいたい人:『We are』『Wasted Nights』『Stand Out Fit In』など、数万人規模の一体感を体感できる楽曲を求める人に最適です。
- 洋楽と邦楽の垣根を感じずに聴きたい人:海外プロデューサー陣による最先端の音響設計は、普段洋楽を中心に聴くリスナーにも一切の違和感を与えません。
【聴き方に少し注意・選曲が必要な人】
- 泥臭い日本語のガレージロックや初期メロコアのみを好む人:近年の作品(『Ambitions』以降)から入ると、洗練された音響に戸惑う可能性があります。まずは『Nicheシンドローム』や『残響リファレンス』から聴き進めるのが確実です。