80歳の壁を越えて幸せに生き抜く秘訣と健康診断の盲点

80歳の壁を越えて幸せに生き抜く秘訣と健康診断の盲点

80歳の壁を越えて幸せに生き抜く秘訣と健康診断の盲点の注目されている理由を丁寧にまとめました。全体像を一目で把握できます。

日本人が無批判に信じ込みがちな「定期健康診断」ですが、80代においては大きな落とし穴が存在します。健診の数値基準は基本的に働く現役世代の動脈硬化や心筋梗塞を予防するための設計であり、80代の高齢者にそのまま当てはめると、かえって寿命を縮めたりQOLを損なったりする危険があるためです。

典型的な事例がコレステロール値の扱いです。コレステロールは細胞膜やホルモンの原料であり、脳の神経伝達物質の材料でもあります。高齢者医療の調査データでは、コレステロール値がやや高めの人の方が感染症にかかりにくく、免疫力が維持されて意欲的であるという知見が数多く報告されています。それにもかかわらず、基準値を超えたからとスタチン系薬剤で数値を無理やり下げた結果、無気力、筋力低下、認知機能の低下を招いてしまう高齢者が後を絶ちません。

血圧に関しても同様です。加齢によって血管の弾力性が失われると、心臓は高い圧力をかけなければ脳や手足の末端に十分な血液を送り込めなくなります。薬で無理に正常値まで下げると、脳への血流が不足してボーッとしたり、ふらついて転倒し大腿骨を骨折してそのまま寝たきりになるという最悪のシナリオを引き起こしかねません。「検査数値を整えること」と「元気に自立して暮らすこと」は同義ではないという事実は、現代のシニアが強く認識しておくべき現実です。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。