この専用機器市場を切り拓き、圧倒的なシェアを握り続けているのがガス機器大手リンナイだ。かつては知る人ぞ知る存在だったガス衣類乾燥機が、いまや現代住宅の標準装備候補へと躍り出た背景には、同社の明確な戦略眼がある。
リンナイの内藤弘康社長は、折に触れて家事負担の軽減と生活の質(QOL)向上こそが製品開発の根幹にあると語ってきた。天候に左右されず、80度を超える熱風で一気に乾かし切ることで生乾き臭の原因菌を元から断つ。その圧倒的な機能性は、共働き世帯が多数派となった現代日本の生活様式と完璧に合致した。
近年投入された「デラックスタイプ」をはじめとする改良モデルでは、燃焼効率の最適化やファン構造の再設計が図られ、乾燥時間のさらなる短縮が進んでいる。時間が短縮されるということは、すなわち消費するガス総量の抑制に直結する。メーカー側も単なるパワー一辺倒ではなく、高騰するエネルギー事情に即した省エネ設計へと舵を切っている。