メジャーリーグの歴史を語る上で避けて通れないのが、燦然と輝く大リーグ ホームラン 歴代記録の頂点です。通算762本塁打、そして2001年に樹立されたシーズン73本塁打という金字塔を打ち立てたバリー・ボンズ。しかし、このシーズン最多本塁打記録 真相には、四半世紀近くが経過した現在も根強い疑惑の影が付きまとっています。
1990年代後半から2000年代初頭にかけての「ステロイド時代」、マーク・マグワイアやサミー・ソーサらが繰り広げた狂乱のホームラン競争は、MLBの観客動員を劇的に回復させました。しかし、米連邦大陪審の捜査(バルコ・スキャンダル)やミッチェル報告書によって薬物使用の実態が白日の下に晒されると、記録の正当性は揺らぎました。公の場で殿堂入り投票を行う全米野球記者協会(BBWAA)の記者団の間でも評価は真っ二つに割れ、ボンズはいまだ資格最終年を過ぎても通常投票での資格を得られていません。
一方で、2022年にア・リーグ新記録となる62本塁打を放ったアーロン・ジャッジの記録は、厳格な抜き打ちドーピング検査体制下で達成された「真のシーズン記録(Clean Single-Season Record)」として米メディアを中心に再評価が進んでいます。2026年現在も、公式記録としての73本を尊重すべきか、クリーンな記録を最高峰と称えるべきかという議論は、世代を超えて続いています。