一見すると奇妙な車のワックス掛け。だが、そこに隠されていたのは「思考を介さず、身体が勝手に反応する究極の筋肉記憶(マッスルメモリー)」の構築だった。暴力に対抗するための技術を、暴力を振るうことなく体得させる。これこそが、ミスター・ミヤギ(Mr. Miyagi)が提唱した「ミヤギ道空手」の神髄である。
争いを避けるための空手であり、内なる平和を保つための鍛錬。攻撃を受け止める円の動きは、相手の力をいなす調和の精神そのものだ。この深い哲学と伏線は、新たな劇場版『Karate Kid: Legends』に至るまで、シリーズ全体の屋台骨として脈々と受け継がれている。単なる格闘技のテクニックではなく、生き方そのものを説く教えだったからこそ、世代や国境を越えて人々の心を掴んで離さない。