【検証】アニメ史に刻まれた「けものフレンズ2騒動」の教訓——企業Ip戦略とファン心理が激突した舞台裏

【検証】アニメ史に刻まれた「けものフレンズ2騒動」の教訓——企業Ip戦略とファン心理が激突した舞台裏

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すべての始まりは、2017年1月に放送されたアニメ第1期の予想外の爆発的ヒットにあった。低予算・深夜帯という過酷な条件下でスタートしたにもかかわらず、たつき監督を中心とする少数精鋭の制作チームが描き出した優しい世界観と深いSF的背景設定は、SNSを通じて社会現象とも言える大ブームを巻き起こした。

しかし、その熱狂の真っただ中であった同年9月、事態は一変する。たつき監督自身のTwitter(現X)アカウントから投下された「けものフレンズのアニメからはずれる事になりました」という一本の投稿が、日本中を駆け巡った。「9.25事件」と呼ばれるこの一報は、瞬く間にファンの間に失望と怒りを広げ、IPを提供するKADOKAWAをはじめとする制作委員会への不信感を決定的なものとした。

企業側の「情報共有の不備」や「権利関係の調整不足」といった説明に対し、ファンが求めたのは制作陣への敬意と透明性だった。この段階で生じたコミュニティの亀裂こそが、後の悲劇を生む決定的な伏線となったのである。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。