鳩山由紀夫氏の「死因」を調べる過程で必ず行き当たるのが、実弟である鳩山邦夫氏の闘病と逝去の記録です。兄弟でありながら政治的スタンスを異にし、自民党と民主党という対立構造の中でそれぞれ存在感を示した「鳩山兄弟」の歴史は、日本政治史の大きな転換点でもありました。
報道各社の公式記録および所属事務所の発表によると、鳩山邦夫氏の正式な死因は「十二指腸潰瘍」でした。2016年6月21日、都内の病院で息を引き取った邦夫氏は、亡くなる直前の数か月間で急激に体重が減少していたことから、当時は「重篤な内臓疾患ではないか」「スキルス胃がんではないか」といった様々な憶測を呼びました。
当時、兄である由紀夫氏は海外滞在先から急遽帰国し、涙ながらに次のような追悼コメントを発表しています。
「何でも兄の言うことを聞いてくれた弟でした。政治的な立場は違いましたが、私にとってはかけがえのない大切な存在でした。あまりにも早すぎる死に、言葉が見つかりません」
会見で見せた鳩山由紀夫氏の悲痛な表情と、黒い喪服姿の映像がワイドショーで連日リプレイされた結果、後年になって「喪服を着た鳩山氏の映像」の記憶だけが切り離され、「鳩山由紀夫氏本人が病気で亡くなったのではないか」という認知の歪みを生み出す一因となったのです。