下処理を終えた真カレイを最高の状態に焼き上げるには、熱源の特徴を理解した火加減のコントロールが欠かせません。現代の家庭で主流となっている「魚焼きグリル」と「フライパン」それぞれの手順を整理します。
魚焼きグリルの焼き時間と香ばしさを極める手順
直火による放射熱と対流熱を活用できる魚焼きグリルは、皮目を最もパリッと香ばしく仕上げる王道の器具です。失敗を防ぐ最大の秘訣は「グリルの庫内を2〜3分間強火でしっかり予熱しておくこと」に尽きます。網が冷えた状態のまま魚を乗せると、皮のタンパク質が金属と熱凝固を起こし、網に皮が焼き付いて身崩れを起こします。
一般的な魚焼きグリルの焼き時間は、両面焼きグリルの場合で中火で約8〜10分。片面焼きグリルの場合は、表になる盛り付け面(黒い皮の面)を上にして中火で約6分、ひっくり返して裏面を約3〜4分が基準です。網に薄く酢やサラダ油を塗っておくことで、皮離れが格段にスムーズになります。
フライパンでの焼き方とクッキングシート活用法
近年、後片付けの手軽さから支持を集めているのがフライパンでの焼き方です。しかし、フライパンは魚から出た蒸気が逃げにくく、皮がベチャついたり、身を返す際に崩れやすいという弱点があります。そこで威力を発揮するのが、クッキングシート活用法と、魚の皮目に浅く十文字の切れ目を入れる身崩れ防止の裏技です。
フライパンにクッキングシートを敷き、油を引かずに(または薄くごま油を馴染ませて)カレイを乗せます。シートを介することで熱が均一に伝わり、焦げ付きを完全に防ぐことが可能です。火加減は中弱火をキープし、フタをせずに皮目から7〜8分じっくり焼き、身の縁が白くなったらフライ返しで優しく裏返して3〜4分加熱します。フタを密閉すると蒸し焼き状態になり皮のパリッと感が失われるため、あえてフタをしない、もしくは蒸気を逃す専用カバーを使用するのが鉄則です。