驚くべきことに、この重厚な文化財の魅力の半分以上は、観覧料を払わずに堪能できる「無料エリア」に詰まっている。中央ホール、壮麗な吹き抜け、旧院長室や旧次長室といった格式高い部屋の数々は、開館時間内であれば誰でも自由に足を踏み入れることが可能だ。当時の最高級木材を用いた寄木細工の床や、特注の照明器具を間近で観察できる贅沢さは、都内でも類を見ない。
散策に疲れたら、館内に併設されたカフェ「八芳園 ミュージアムカフェ」へ立ち寄りたい。自然光が差し込む落ち着いた空間で、こだわりのスイーツや軽食を味わうことができる。建物のレトロな空気感に浸りながら手帳を開く時間は、まさに大人のための極上のサードプレイスだ。無料エリアの撮影ポイントを押さえるだけでも、訪れる価値は十二分にある。