昨今の町中華ブームは一過性の流行を超え、もはや定着したカルチャーとなった。『孤独のグルメ』で井之頭五郎が旨そうに頬張る姿や、『町中華で飲ろうぜ』の気取らない酒場の空気感。あの飾らない美学に魅了された若者たちが、リアルタイムのテレビ放送だけでなく、TVerの見逃し配信やNetflixのアーカイブを通じてこの世界に足を踏み入れている。
「画面の向こうにあった本物の熱気を体験したい」
瓶ビールと餃子を前に目を輝かせる20代の姿は、八宝の店内でも日常の風景となった。スマホ世代にとって、歴史の染み付いたカウンターは新しく、かつ究極にリアルなエンターテインメント空間なのだ。