東京地裁で行われた公判において、検察側は常習性と被害の甚大さを指摘し懲役3年を求刑しました。一方、弁護側は事実関係をすべて認めた上で、押収された品物の還付請求放棄や被害者への弁済手続き、専門の医療機関による性嗜好障害の治療受診を主張し、情状酌量を求めました。
2016年9月、東京地裁は高橋健一に対し懲役2年6か月・執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。これが法的に確定した執行猶予判決の内容です。裁判長は「長期間にわたり多数の被害者を生んだ責任は極めて重い」と厳しく断じつつも、社会的制裁をすでに受けていること、再犯防止のための治療プログラムに取り組む意志を示している点を考慮し、実刑を免れる執行猶予を付しました。
2020年秋の執行猶予満了に伴い、高橋健一の法的な拘束は完全に解除されました。しかし、法的な刑期を終えたことと、社会的な信用を回復することは同義ではありません。満了後も表立った動きを見せることなく、潜行するように日常生活を維持している背景には、自らの犯した罪の大きさと、世間に刻まれた消えない記憶への自覚があると言えます。