SNSやオンライン英会話のコミュニティでは、「学校で習った通りに話しているのに、なぜかネイティブから幼く見られたり、逆に堅苦しいと指摘されたりする」という悩みが後を絶ちません。当編集部が外資系企業に勤務するビジネスパーソンや語学指導の現場を調査したところ、顕著なギャップが浮き彫りになりました。
米系コンサルティングファームで働く30代のプロジェクトマネージャーは、当時の苦い経験を次のように振り返ります。
「クライアントへの月次報告メールで、親しみやすさを出そうと無意識に『We received lots of feedback.』と送ってしまったんです。直後に上司から呼び出され、『レポートの信憑性が下がるから、公式文書ではnumerousやsubstantial feedbackに書き換えなさい』と厳重注意を受けました。単語1つで知性やプロ意識の評価が変わることを痛感しました」
一方、語学留学中の日本人学生からは「現地の友人とカフェで話す際、a lot ofばかり使っていたら『もっと感情を出して話していいんだよ』と言われた。lots ofやtons ofを混ぜるようにしてから、相手との心理的距離が一気に縮まった」という実感が寄せられています。
ネット上には「lots ofはスラングだから大人は使わない」という極端な言説も散見されますが、これは明確な誤解です。良識ある大人のネイティブであっても、家族や友人との談笑、リラックスしたポッドキャストのトークなどでは極めて頻繁にlots ofを口にしています。問題は「単語そのものの品位」ではなく、発話場所と文脈(TPO)の見極めにあります。