彼のあまりに過剰なたまご愛は、やがて芸能界を超えて視聴者や都市伝説の領域にまで波及した。昭和末期から平成初期にかけて、「新幹線で板東英二を見かけたら、塩とゆで卵を差し出すと機嫌がよくなる」という笑い話のような噂が都市伝説として実しやかに囁かれた時期がある。
実際、ロケ地や移動先でファンからたまごを差し入れされることも珍しくなかったという。普通なら怪しまれるような差し入れであっても、彼だけは「おお、おおきに!」と笑顔で受け取り、その場で塩を振って頬張ったという。テレビと視聴者の距離感が今よりもずっと近かった時代の、心温まる(そしてどこか狂気を感じさせる)逸話だ。