キッシュ作りで最も多くの人が直面する悩みが「パイ生地の底が湿気てフニャフニャになってしまう」という失敗だ。これまでの常識を覆す最新の調理メソッドでは、生地の「空焼き(ブラインドベイク)」工程に徹底的な見直しが入っている。
サクサク感を極限までキープする鍵は、タルト型に敷き込んだパイ生地へ卵白を薄く塗り、180度のオーブンで追加の2分間焼き固める「シーリング」の手法にある。この目に見えない卵白の膜が、濃厚なアパレイユの水分が生地に染み込むのを完璧にブロックする。
具材を包み込むアパレイユ(卵液)の黄金比率は次の通りだ。
・全卵:2個(約100g)
・生クリーム(乳脂肪分35%以上):100ml
・牛乳(成分無調整):100ml
・グリュイエールチーズ(またはゴーダ):40g
・塩・黒胡椒・ナツメグ:各少々
卵1に対して液体2(生クリーム+牛乳)という完璧な比率を守ることで、スフレのように軽やかでありながら、プリンのように滑らかな舌触りが生まれる。