国民的人気番組『志村けんのバカ殿様』や『志村けんのだいじょうぶだぁ』で息の合った夫婦コントを披露していたことから、「あの共演者が本物の奥さんだったのでは」と記憶している視聴者も少なくありません。しかし、戸籍上の志村けんの結婚歴はゼロであり、法的な配偶者を持ったことは一度もありませんでした。
それでも世間が「奥さんがいたはずだ」と錯覚する背景には、志村さんが幾度となく経験した「極めて結婚に近かった深い交際」があります。自著『変なおじさん』や『志村流』などの回想録において、志村さんは若い下積み時代からブレイク後にかけて、複数の女性と生活を共にし、お互いの親へ挨拶を済ませるなど、実質的な内縁の妻と呼べるパートナーが存在していた事実を率直に告白しています。
世間的なイメージとは裏腹に、志村さんは決して独身主義者ではありませんでした。「良い人がいればすぐにでも結婚したい」「子どもがほしい」とテレビ番組でも公言し続けており、結婚に対する憧れを抱きながらも、結果として独り身のまま人生を歩むことになった経緯には、彼ならではの繊細な美学と芸人としての業が深く関わっています。