「自分は何も設定を変えていないのだから、相手か端末が壊れている」という思い込みは、現代のデジタル環境において最大の盲点となります。ユーザーが手を触れなくても、背後で稼働するセキュリティルールは日々自動更新されているためです。
その最たる例が送信ドメイン認証 エラーです。主要プロバイダはなりすましメール対策として、SPF、DKIM、DMARCといった送信元認証の導入を送信者側へ義務化しました。この結果、認証設定を正しく完了していない中小事業者や個人ブログからのメールは、受信トレイの手前でサーバーから直接破棄(拒否)されます。つまり、受信側のゴミ箱や迷惑メールフォルダにすら入らず、存在そのものが消滅する仕組みです。
この現象が起きると、受信側ではどれだけ設定を見直しても特定の相手からメールが来ない状態が続きます。解決には送信者側に「メールの送信ドメイン認証(DMARC等)に不備がないか確認してほしい」と伝えるか、別の連絡手段へ切り替えるしかありません。
さらに、Passkey(パスキー)や多要素認証の普及により、従来のパスワードを用いた古いメールソフト(レガシー認証)での接続が予告なく遮断されるケースも増えています。「昨日まで使えていたメールソフトが突然エラーを吐く」という場合は、アプリパスワードの発行や最新プロトコルへの切り替えが必要です。