受診に際して飼い主が最も誤解しやすいのが、「夜間や休診日の緊急対応」に関する認識です。ネット掲示板などでは「夜中に電話したが繋がらなかった」という不満が散見されることがありますが、これは地域密着型の一次診療施設に対して24時間365日の救急病院と同等の機能を期待してしまっているミスマッチに起因します。
多くの動物病院では、夜間に常駐スタッフを置く体制を維持することは医療安全および労働環境の観点から困難です。おくじま動物病院においても、休診時間帯や深夜の容態急変に関しては、地域の獣医師会が連携する夜間救急動物病院や近隣の緊急対応施設への受診が想定されています。深夜の急変時に慌てないためには、「日中の主治医はおくじま動物病院、深夜の非常事態は提携の夜間救急センター」と明確に役割を切り分け、事前に夜間病院の連絡先と所在地をメモしておくことが不可欠です。
また、「待ち時間が長い=段取りが悪い」という誤解も存在します。急患の搬送や想定以上の重症例が入った場合、獣医療ではトリアージ(重症度に応じた優先治療)が行われます。一見空いているように見えても奥の手術室や処置室で緊急処置が進行しているケースがあり、この構造を理解しておくことで無用な苛立ちを防ぐことができます。