かつて「大学の入学式に親が同伴するのは過保護ではないか」と議論された時代もありました。しかし、教育業界の各種アンケートや主要私立・国公立大学の受付動向を検証すると、現在では大学入学式の保護者出席率は約68%〜74%と極めて高い水準を維持しています。特に都市部のマンモス大学や地方から上京する家庭では、新生活の立ち上げサポートを兼ねて両親揃って出席する割合が全体の3割を超えています。
ただし、高校までと決定的に異なるのは「会場の物理的な収容構造」です。日本武道館やパシフィコ横浜、自校の記念講堂などで開催される大規模な式典では、新入生本人の座席確保が優先され、保護者は別会場のモニター中継や学内特設スクリーンでの観覧を案内されるケースが珍しくありません。キャンパス内の移動距離が長く、屋外で待機する時間も長くなるため、単に格式を重んじるだけでなく「長距離の歩行や天候変化に耐えうる実用性」が保護者の服装選びにおいて極めて現実的な要素となっています。