一時的な喉のトラブルとは別に、ここ数年で「若い頃と比べて声が変わった」という声も多く聞かれます。しかし、この声質の変化は喉の故障によるものではなく、ボーカリストとしての表現力の深化と発声スタイルの進化による部分が大きいです。
デビュー初期の菊池風磨は、透明感のある甘いハイトーンボイスが際立っていました。そこから年齢を重ね、ラップスキルの向上やR&B・ヒップホップ調の楽曲を歌いこなす中で、中低音域の厚みと独特のハスキーな倍音成分が加わっていきました。
喉の負担を軽減しつつ響きを豊かにする発声フォームを身につけたことで、現在の菊池風磨の歌声は大人っぽい艶やかさと力強さを兼ね備えた唯一無二のトーンへと成熟しています。一時的な喉の不調時のかすれ声と、意図して鳴らしているハスキーボイスの違いを聴き分けることで、彼のボーカルテクニックの高さが浮き彫りになります。