能動的な喫煙以外にも、日常生活や労働環境の中に発症の引き金が潜んでいます。代表的なリスク因子を整理すると、以下の3点が挙げられます。
① 受動喫煙による長期的ダメージ
本人がタバコを吸わなくても、周囲の煙(副流煙)を吸い込む受動喫煙によって、肺がん発症リスクは約1.3倍に高まります。副流煙には主流煙よりも高濃度の有害物質が含まれており、家庭内や職場での長期的な曝露が非喫煙者の肺細胞を傷つけます。
② アスベスト(石綿)や化学物質の吸入
過去に建築現場や製造工場などでアスベストを吸い込んだ経験がある場合、30〜40年という長い潜伏期間を経て肺がんや悪性胸膜中皮腫を発症する危険があります。さらに、自然界に存在するラドンガスや、微小粒子状物質(PM2.5)といった大気汚染物質も、肺の奥深くに沈着して慢性炎症を引き起こす要因となります。
③ 遺伝的要因と家族歴
両親や兄弟姉妹など第一親等に肺がん患者がいる場合、遺伝的になりやすい体質を受け継いでいる可能性があります。特に血縁者に若年発症者がいる場合は、定期的な検診意識を人一倍高く持つ必要があります。