サンジとナミの恋愛関係を考える上で、避けて通れないのが原作者・尾田栄一郎氏による公式スタンスです。過去のコミックス単行本の質問コーナー『SBS(質問を募集するのだ)』において、読者から「麦わらの一味の中で恋愛関係は生まれないのか」という問いが寄せられた際、尾田氏は次のように答えています。
「みんな冒険に恋してます(ドン!!)」
この一言は、少年ジャンプという王道少年漫画の舞台において、麦わらの一味内部にドロドロした恋愛感情や特定のカップル関係を持ち込まないという作者の明確な執筆方針を示しています。ルフィ海賊団は「家族」でも「恋人」でもなく、それぞれが自らの夢を果たすために集まった「対等な仲間」だからこそ、航海の途中でメンバー同士が交際をスタートさせる展開は基本的に想定されていません。
ただし、この回答は「仲間同士の間に特別な情愛や唯一無二の絆が存在しない」という意味ではありません。サンジの騎士道精神に基づく献身と、ナミのサンジに対する揺るぎない信頼は、単なる恋愛ドラマの枠組みを超えた少年漫画ならではの深い人間賛歌として描かれています。