大学時代まで本気でラグビーのトップリーグ入りや日本代表を目指していた高橋さんですが、大学ラストシーズンに自身の競技力の限界を痛感。将来の進路に深く悩む中で出会ったのが、映画『ラスト サムライ』で世界を相手に圧倒的な存在感を放つ渡辺謙さんの姿でした。「自分も表現者として人の心を揺さぶりたい」と、20代前半で俳優への転身を決意します。
しかし、家業を継ぐか安定した企業へ就職することを期待していた父親にとって、この告白は青天の霹靂でした。当時の回想録やインタビューによると、父親は息子の唐突な宣言に対し、厳しい言葉を投げかけたといいます。
「本気でやる覚悟があるなら、今すぐ家を出て自分の力だけで食っていけ」
単なる反対ではなく、「中途半端な気持ちで通用する甘い世界ではない」という実業家ならではの厳しい現実認識と、息子の本気度を試すための試練でした。高橋さんはその言葉通りに実家を出て、アルバイトで生計を立てながら養成所に通い、オーディションを受け続ける日々を送ります。その後、『轟轟戦隊ボウケンジャー』の主役・ボウケンレッド(明石暁役)を射止め、俳優としての足がかりを自力で掴み取りました。