ダスキン ミスド 現在の運営体制を見ると、ミスタードーナツはダスキンのフードグループの中核として、直営店とフランチャイズ店を合わせて全国に約1,000店舗前後を展開している(店舗数は年度により増減)。ダスキンの連結売上高に占めるフードグループの割合は、清掃関連事業に次ぐ規模であり、グループ全体の収益を支える重要な柱であることは間違いない。
注目すべきは、ミスタードーナツが単なる「過去の遺産」ではなく、2026年代においても積極的な商品戦略を展開している点だ。SNSで話題となる期間限定商品や、他ブランドとのコラボレーション、さらには「misdo meets」シリーズのような高付加価値商品の投入など、若年層の取り込みを狙った施策が継続している。
一方で、ダスキン本体の清掃事業とミスタードーナツ事業の間には、事業シナジーがほとんど存在しないことも事実だ。清掃用品のレンタルとドーナツの製造販売では、顧客層も流通チャネルも異なる。にもかかわらずダスキンがミスタードーナツを手放さない背景には、創業者・鈴木清一が築いた「生活支援企業」というアイデンティティと、ミスドが持つ圧倒的なブランド認知度がある。