マリンアクティビティは自然を相手にするレジャーである以上、固有の危険性が伴います。海上保安庁の統計データ等を見ても、海難事故は準備不足や体調不良、知識の欠如によるパニックから発生する割合が高いことが示されています。
ダイビングにおいて絶対に知っておくべき医学的リスクが「減圧症(潜水病)」です。水深下で呼吸することにより、体組織に溶け込んだ窒素が急浮上によって気泡化し、関節痛や神経障害を引き起こします。これに伴い、ダイビング終了後は「潜水後すぐに飛行機に乗って気圧の低い上空へ上がること」が厳しく禁止(ノーフライトタイム)されています。単一潜水後は最低12時間以上、複数回潜水した後は18〜24時間以上のインターバルを空ける必要があります。旅行最終日にダイビングを組み込むことは医学的に不可能です。
一方、シュノーケリングにおける主なリスクは「水面での誤嚥によるパニック」と「離岸流(リップカレント)への流失」です。「ライフジャケットを着ているから安心」と油断し、足の立たない深場へ流された際に波を被って海水を飲み込み、パニック状態で暴れて気道閉塞を起こす事故が後を絶ちません。心理学的にも、人間は水中での呼吸困難に直面すると「心理的視野狭窄」に陥り、冷静な判断ができなくなります。ガイドの指示範囲を厳守し、単独行動を避けることが鉄則です。